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コラム

2022年編集部が注目するトピックス その2「新しいコンセプトの新造船」

編集部が注目している話題をお届けするシリーズコラム。二回目は「新しいコンセプトの新造船」についてです。

前回は大型船とは違う小型船が注目されているトレンドをお話しましたが、もう一つ注目するのが、ゲストのために客船そのものの「設計」に手を加える動きが出てきたことです。船上では比較的風や船の揺れの影響が受けにくく、航跡(船が通り過ぎた後に残る波や泡の筋)を眺めることができる船尾が特等席と言われています。ですのでクルーズライン各社はレストランやキャビンを多く船尾にと考えていますが、課題はエンジン。多くの客船は船尾下段にエンジンルームを配置することになるのでスペースに制約があり、またエンジンの振動にも配慮しなくてはいけません。それならば、エンジンを船尾から無くしてしまえばいい!と考えて作られるのが今年デビューするノルウェージャン プリマという客船です。

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洋上でのゲストの楽しみを最大化するためにエンジンを船の中央に移し、解放された船尾のスペースをレストランとキャビンに。海面に近い船尾のデッキでくつろぐことは従来では小型高級船の特権でしたが、よりリーズナブルな料金でその世界観が楽しめます。ノルウェージャンクルーズ社長ハリーサマー氏いわく「お客様にとって有意義なことは何か?白紙の状態から造船計画を始めましたので、時代遅れのデザインやスタイルにこだわることはありませんでした」とのこと。この新しいノルウェージャンプリマの販売動向によっては、これからの客船の設計コンセプトが変わっていく可能性があります。また、こうした取り組みによって作り出された船尾デッキですが、あえてスペシャリティレストランなどにせず、ゲスト誰もが気軽に楽しめるフードコートスタイルのレストランにしたことも、フリースタイルクルーズを標榜する同社の姿勢が読み取れ、非常に好感が持てます。

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さらに、船尾に留まらず左右の船体横にも新しいデッキスペースが設けられました。トップデッキに加えること3つ、船尾と船体左右の4つがゲストにとってのくつろぎや楽しみのためのスペースとなります。その結果、左右のデッキにはインフィニティプール、トップデッキには上級クラス「ザ・ヘブン」専用のプール(ともに写真下)や洋上最大3層構造のゴーカート「プリマスピードウェイ」を設けることができました。ゲストが望む施設から逆算して設計したのがノルウェージャンプリマといえるでしょう。

    ハリー氏や建造にあたったデザイナーの思いが伝わるメイキングビデオはこちらから

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新しいコンセプトが楽しみなノルウェージャンプリマは2022年5月にデビュー、北欧とカリブ海を起点に就航します。また、先日ニュースでお知らせしたシリーズ二番船となるノルウェージャンビバの建造も進んでいます。ノルウェージャンビバは日本からのゲストに最も人気がある地中海向けに2023年夏に就航となる模様ですので、こちらも楽しみです。

    ノルウェージャンビバのプロモーションビデオもこちらで公開されています。

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